前糖尿病と心不全発症リスク



PubMed URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33769672/ 

タイトル:Prediabetes and the risk of heart failure: A meta-analysis

<概要(意訳)>

目的:

前糖尿病(糖尿病予備軍)の心不全(HF)発症リスクを評価すること。

方法:

2020年12月31日までの研究について、電子データベース(PubMed、Embase、Google Scholar、OpenGrey)を使用して、「正常血糖と比較した前糖尿病のHF発症リスク[相対リスクRR(95%CI)]」が報告されたメタ分析を検索した。

 

前糖尿病は、下記4つの基準に従って定義された。

世界保健機関(WHO)の基準(IFG-WHO):IFG(空腹時血糖値)110~125 mg/dL

米国糖尿病学会(ADA)の基準(IFG-ADA):IFG(空腹時血糖値)100~125 mg/dL

耐糖能異常(IGT)の基準:OGTT2時間値140~199 mg/dl

米国糖尿病学会(ADA)の基準(HbA1c-ADA):HbA1c 5.7~6.4%

国際専門家委員会(IEC)の基準(HbA1c-IEC):HbA1c 6.0~6.4%

結果:

9,827,430例から成る合計15の研究(追跡期間の中央値8年)が、本研究の分析対象となった。

 

正常血糖と比較した、前糖尿病の各基準におけるHF発症の相対リスクは、それぞれ、

IFG-WHO基準:1.09(1.05–1.13)

IFG-ADA基準:1.18(1.07–1.30)

IGT基準:1.58(1.04–2.39)

HbA1c-ADA基準:1.28(1.16–1.41)

HbA1c-IEC基準:1.40(1.09–1.79)

となり、「正常血糖と比較して、前糖尿病はHF発症リスクの増加と関連する」ことが示された。

Diabetes Obes Metab. 2021 Aug;23(8):1746-1753

結論:

前糖尿病は、心不全の発症リスクが増加することが示された。

前糖尿病の段階から心不全の発症と進行を抑制する為に、効果的な治療法を評価する研究が今後と必要となるだろう。

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