日本の成人2型糖尿病における腹部脂肪分布の特徴



PubMed URL: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31807041

タイトル:The Characteristics Of Abdominal Fat Distribution In Japanese Adolescents With Type 2 Diabetes Mellitus

<概要(意訳)>

目的:

日本の成人2型糖尿病における腹部脂肪分布の特徴を調査する。

対象と方法:

2002年から2018年の間に、腹部CTを撮影した単純肥満または2型糖尿病の86人の日本人成人を対象とした。

被験者は、平均年齢と性別比を一致させて、単純肥満群(SO群、n = 38)と2型糖尿病群(DM群、n = 23)に分類した。

代謝パラメーターは、VFA(内臓脂肪面積)、SFA(皮下脂肪面積)、およびV / S比を2群間で比較した。

多変量ロジスティック回帰分析により、2型糖尿病に関連する臨床因子を特定した。

線形回帰分析により、HbA1cと、内臓脂肪面積(VFA)、皮下脂肪面積(SFA)、V / S比と相関を検討した。

また、DM群の代謝パラメーター(BMI、血圧、ALT、脂質、HbA1c)と、VFA、SFA、V / S比との相関分析を行った。

結果:

DM群のVFA(内臓脂肪面積)とV / S比はSO(単純肥満)群より高かった(それぞれp = 0.04とp <0.01)。 

DM群のSFA(皮下脂肪面積)はSO群より低かった(p <0.01)。

VFAとSFA、およびNon-HDLは、2型糖尿病に関連した臨床因子であった(オッズ比、それぞれ1.05、0.98、および1.04、p <0.05)。

HbA1cはVFAおよびV / S比と相関していた(p <0.01)。

DM群のVFAとSFAは、収縮期血圧(p <0.01)、ALT(p <0.05)、総コレステロール(p <0.05)、Non-HDLコレステロール(p <0.01)と正の相関があったが、V / S比との相関はなかった。

結論:

日本の成人2型糖尿病における腹部脂肪分布は、単純肥満とは異なっていた。この結果は、糖と脂質代謝が関連している可能性がある。

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