PubMed URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32104787/
タイトル:Comparing Inpatient Costs of Heart Failure Admissions for Patients With Reduced and Preserved Ejection Fraction With or Without Type 2 Diabetes
<概要(意訳)>
背景:
医療費の大部分は、心不全(HF)と糖尿病(DM)が占めている。 DMの有無に関わらずHFで入院した患者の入院費用と原価推進要因を評価した。
方法:
原価計算システムと電子カルテのデータを使用して、急性代償性心不全で入院した患者を後ろ向きに調査した。
LVEF(左室駆出率)により、HFrEF(LVEF≤40%)とHFpEF(LVEF> 40%)のグループ、および入院時のDMの有無により、患者を層別化した。
結果:
対象となった被験者544人の内訳は、HFrEF患者285人(43.5%にDM有)、HFpEF患者259人(43.6%のDM有)であった。
DMを合併したHFrEF患者の入院期間は、最も長かった(5.10±5.21日)。
DMを合併したHFrEF患者の入院費用は、最も高かった($ 11 576±15 818)。
DMを合併したHFrEFおよびHFpEF患者の入院コストが最も高く、DMを合併したHFpEF患者の1日あたりの入院コストが最も高かった[3153$(95%CI:2332 – 4222)]。
結論:
急性代償性心不全で入院したHFrEFまたはHFpEF患者に関わらずDMを合併していると、全体の入院コスト(部屋と食事代、検査代、治療費、薬剤費、その他)が高くなった。
DMを合併した心不全患者の1日あたりの入院コストは、DMを合併してない患者の入院コストを上回り、DMを合併したHFpEF患者の1日あたりの入院コストが最も高かった。