PubMed URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34447992/
タイトル:2021 ESC Guidelines for the diagnosis and treatment of acute and chronic heart failure
<概要(意訳)>
全ての駆出率が低下した心不全患者に推奨される薬剤
【推奨クラスⅠ、エビデンスレベルA】
「ACE阻害薬」は、HFrEF患者の心不全入院と死亡リスクを減らすために推奨される。
「β遮断薬」は、安定したHFrEF患者の心不全入院と死亡リスクを減らすために推奨される。
「MRA(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)」は、HFrEF患者の心不全入院と死亡リスクを減らすために推奨される。
「ダパグリフロジンまたはエンパグリフロジン(SGLT2阻害薬)」は、HFrEF患者の心不全入院と死亡リスクを減らすために推奨される。
【推奨クラスⅠ、エビデンスレベルB】
「サクビトリル・バルサルタン(ARNI)」は、HFrEF患者の心不全入院と死亡リスクを減らすために「ACE阻害薬の代替」として推奨される。
Eur Heart J. 2021 Aug 27;ehab368.
心不全を合併した糖尿病治療における推奨事項
【推奨クラスⅠ、エビデンスレベルA】
SGLT2阻害薬(カナグリフロジン、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン)は、「心不全入院、主要な心血管イベント、末期腎不全、心血管死」を減らすために、心血管イベントリスクのある2型糖尿病患者に推奨される。
SGLT2阻害薬(ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、ソタグリフロジン)は、「心不全入院と心血管死」を減らすために、HFrEF合併2型糖尿病患者に推奨される。
Eur Heart J. 2021 Aug 27;ehab368.