医療機関から訪問リハビリを行う場合の医療・介護保険の違い



診療報酬名で「訪問リハビリテーション」といえば、医療機関からの訪問リハビリを指すが、提供主体が「訪問看護ステーション」か「医療機関」で利用する保険は、医療保険なのか介護保険なのかで大きく異なる。

「医療機関」の「理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)」が訪問リハビリを行った場合、

「医療保険」では、「在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料」を算定する。

「介護保険」では、「訪問リハビリテーション費」を算定する。

訪問リハビリを行う「医療機関」とは、「病院・診療所・介護医療院・介護老人保健施設」である。

医療機関からの訪問リハビリも介護保険が優先だが、訪問看護ステーションのルールとは異なる。

医療機関の訪問リハビリでは、介護認定を受けていれば、介護保険が優先となる。

厚生労働大臣が定める疾病等別表第7に該当している患者でも、介護認定を受けていれば介護保険が優先となる。

特別訪問看護指示期間であっても介護保険となる。

「急性増悪期」は「医療保険」になるが、提供主体によって急性増悪期の考え方に違うので注意が必要である。

医療機関からの訪問リハビリにおける急性増悪期の要件は、「1ヶ月間にバーセル指数(日常生活動作における障害者や高齢者の機能的評価を数値化したもの)またはFIM(機能的自立度評価法)が5点以上悪化し、一時的に頻回な訪問リハビリが必要と認められた利用者(患者)」で、6ヶ月に1回に限り、診療を行った日から14日以内の期間、14日を限度として1日4単位まで算定できる(1単位20分以上)。

 

[医療機関からの訪問リハビリにおける基本の報酬と加算有無の違い]

<医療保険の場合>

在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料 +(加算なし)

同一建物居住者以外の場合:300点

同一建物居住者の場合:255点

<介護保険の場合>

訪問リハビリテーション費用 307単位(1回につき) +(加算あり)

※介護老人保健施設、介護医療院は介護保険給付のみ

加算として、「リハビリテーションマネジメント加算、短期集中リハビリテーション実施加算、移行支援加算、サービス提供体制強化加算、事業所評価加算」がある。

医療保険と介護保険の訪問リハビリでは、サービス提供できる医療機関数に違いがある。

介護保険の訪問リハビリは、「ケアプランに盛り込まれれば、何ヵ所でも可能」であるが、医療保険の訪問リハビリは、「1ヵ所しか在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料を算定不可」である

[医療保険と介護保険で異なる訪問リハビリの利用回数制限/週]

医療保険の

訪問リハビリ

①    末期の悪性腫瘍

算定制限なし

②    退院から起算して

3ヶ月以内の利用者

週12単位まで

(1単位20分以上)

③    急性増悪

6ヶ月に1回に限り14日以内の期間において1日4単位まで(1単位20分以上)

①  ② ③ 以外

週6単位まで

(1単位20分以上)

介護保険の訪問リハビリ

週6回まで(1回20分以上)

ただし、退院、退所の日から起算して3ヶ月以内は週12単位まで算定可能

 

[医療保険と介護保険で異なる各施設の訪問リハビリ条件]

 

医療保険

介護保険

自宅

要支援・要介護認定を受けてない利用者、

急性増悪時

要支援・要介護認定を受けている利用者

認知症対応型共同生活介護

(グループホーム)

特定施設

急性増悪時

利用不可

特別養護老人ホーム

短期入所生活介護

利用不可

利用不可

 

【参考情報】

リハビリの特徴と各給付措置

リハビリには医療保険が適用されるの?リハビリの特徴と各給付措置を解説! – マネーグロース (maneo.jp)

医療保険と介護保険でのリハビリの違い

https://itami-setumeisho.com/archives/3957

訪問看護における別表7、別表8とは?

https://ewellibow.jp/useful/useful_20180921/ 

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