PubMed URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32684537/
タイトル:Clopidogrel Monotherapy vs. Aspirin Monotherapy Following Short-Term Dual Antiplatelet Therapy in Patients Receiving Everolimus-Eluting Coronary Stent Implantation
<概要(意訳)>
背景:
経皮的冠動脈インターベーション(PCI)後における、短期間の二重抗血小板療法(DAPT)
後の抗血小板薬単剤療法に使用するP2Y12阻害剤のデータは、アスピリンと比較すると不足している。
方法:
STOPDAPT-1試験は、エベロリムス薬剤溶出ステント(EES)を留置した患者における、3ヶ月間の二重抗血小板療法(DAPT)後の抗血小板薬単剤療法にアスピリンを使用することに同意した患者を登録する前向き試験である。
STOPDAPT-2試験は、EES留置後1ヶ月間のDAPT後の抗血小板薬単剤療法にクロピドグレルを使用する群とDAPT期間12ヶ月群の臨床転帰を比較するランダム化試験である。
STOPDAPT-2試験の1ヶ月DAPT後にP2Y12阻害剤による単剤治療群(n=1,480)とSTOPDAPT-1試験の3ヶ月DAPT後にアスピリンによる単剤治療群(n=1,339)における患者の臨床転帰を比較した。
主要評価項目は、「心血管死、心筋梗塞、脳卒中、ステント血栓症、TIMI基準の大出血/小出血の複合」である。
結果:
1年間における主要評価項目の累積発生率は、STOPDAPT-2試験とSTOPDAPT-1試験の間で、有意な差はなかった(2.3% vs 2.3%、p=0.98)。
交絡因子を調整した後の主要評価項目は、STOPDAPT-1試験(3ヶ月DAPT群)に比べてSTOPDAPT-2試験(1ヶ月DAPT群)で有害転帰のリスク上昇は認められなかった。
Circ J.2020 Jul18.doi:10.1253/circj.CJ-20-0298
3ヶ月〜12ヶ月の間における主要評価項目の累積発生率は、STOPDAPT-2試験とSTOPDAPT-1試験で有意な差はなかった(1.7% vs 1.6%、p=0.77)。
Circ J.2020 Jul18.doi:10.1253/circj.CJ-20-0298.
結論:
エベロリムス薬剤溶出ステント(EES)を留置した患者に、1ヶ月(超短期)の二重抗血小板療法(DAPT)後にP2Y12阻害剤(クロピドグレル)単剤で治療する臨床転帰は、3ヶ月(短期)のDAPT後にアスピリン単剤で治療する場合と同様であった。