急性心不全患者の短期および中期再入院後の予後



PubMed URLhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32378443

タイトル:Prognostic Implications of Early and Midrange Readmissions After Acute Heart Failure Hospitalizations: A Report From a Japanese Multicenter Registry.

<概要(意訳)>

背景:

心不全入院患者の退院後30日以内の再入院は、重要な質指標と考えられているが、30日を超えて再入院した患者との予後を比較した調査はされていない。

WET-HF(西東京心不全)レジストリーにおける、早期(030日)と中期(3190日)に再入院した患者の予後に重要な違いがあるかを明らかにした。

 対象と方法:

連続3592人の心不全入院した患者[追跡期間中央値:2.0年(四分位範囲:0.8-3.1年)、女性:39.6%、平均年齢:73.9±13.3]を対象とし、「全死亡」と「心不全再入院」について調査した。

 結果:

退院後90日以内の心不全再入院の発症率は、全体で11.1%であった。 その内訳は、退院後30日以内の早期再入院群で43.1%、3190日以内の中期再入院群で56.9%であった。

早期と中期の再入院における独立した予測因子は同等であり、90日以内の心不全再入院(早期および中期の再入院)は、その後の全死亡の独立した予測因子であった(HR 2.36 ; P < 0.001)。

退院後90日以内に再入院した期間(早期および中期)は、その後の全死亡リスクと有意な関連はなかった。

結論:

退院後90日以内に再入院した患者の再入院イベントの60%は、退院後30日を超えて発生していた。 早期と中期の心不全再入院期間に関わらず、その後の全死亡リスクは高かった。

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