PubMed URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31727581
タイトル:Characteristics of tobacco-related lung diseases in Fukuoka Prefecture, Japan: A prospective, multi-institutional, observational study.
<概要(意訳)>
背景:
喫煙は、さまざまな肺疾患、死亡、経済的損害を引き起こす。 禁煙キャンペーン施策を講じても、日本におけるタバコに関連した死亡は増加すると予想されている。
我々は、喫煙との関連性が高いことが知られている特発性間質性肺炎(IIPs)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気腫合併特発性肺線維症(CPFE)などの非がん性肺疾患の現状を調査した。
方法:
この前向き多施設観察研究(福岡タバコ関連肺疾患登録研究)には、福岡県内の主要病院29施設が参加している。2013年9月1日から2016年4月30日までに登録された、IIPs、COPD、CPFEの患者を対象とした。
各患者から背景情報として、臨床検査および肺機能検査の結果、胸部X線および胸部CT検査の画像所見、および末梢血から分離されたDNA検体を収集した。
追跡調査には、登録から5年間の疾患増悪と死亡に関するデータを含めた。 本研究では、登録された患者のベースライン特性を報告する。
結果:
全体で、1016人の患者(IIPs524人、COPD:492人、CPFE:145人)が登録された。
COPD患者の96.8%は、現喫煙者または過去喫煙者であった。 IIPs患者の69.9%は、現喫煙者または過去喫煙者であった。
結論:
本研究により、福岡県における喫煙と関連する可能性の肺疾患の現状が明らかになった。 COPDとCPFEはどちらも喫煙と強い関連があったが、IIPs患者の30%は喫煙の未経験者であった。