COPD急性増悪による入院後の急性腎障害と再入院の関連性



PubMed URLhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32245429/ 

タイトル:Association of Acute Kidney Injury With Readmissions After Hospitalization for Acute Exacerbation of Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A Population-Based Study

 <概要(意訳)>

背景:

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪(AECOPD)後の急性腎障害(AKI)における臨床転帰については、あまり分かっていない。

本研究は、AECOPDで入院した後のAKIによる再入院リスクとの関連を調査することを目的とした。

方法:

米国の7つの州(アーカンソー州、カリフォルニア州、フロリダ州、アイオワ州、ネブラスカ州、ニューヨーク州、ユタ州)で、2010年~2013年の間に入院した患者データ後ろ向きに解析したコホート研究である。

対象はAECOPDで入院した40歳以上の全ての成人とし、その中で、新規のAKIを発症した患者を特定した。

主要評価項目は、「AECOPDによる入院後30日と90日以内における、全ての原因による再入院」とし、コックス比例ハザードモデルを用いて分析した。 また、再入院となった主な理由(疾患診断名)も調査した。

結果:

AECOPDにより入院した患者は、356,990人(年齢の中央値:71歳、男性:41.9%)であった。 この内、AKIを新規発症したのは24,833人(7.0%)であった。

全体として、58,076人(16.3%)の患者は、入院後30日以内に少なくとも1回の再入院となり、112,917人(31.6%)の患者は、入院後90日以内に少なくとも1回の再入院となった。

AKI発症患者は、AKI非発症患者と比較して、入院後30日間における全ての原因による再入院リスクが有意に高かった[HR1.4795CI1.43 – 1.51)、P <0.001]。

同様に、AKI患者では、入院後90日間における全ての原因による再入院リスクが有意に高かった(ハザード比1.3595CI 1.32-1.38P <0.001)。

これらの関連性は、交絡因子を調整した後も一貫した結果であった(両方のP <0.05)。

 交絡因子の調整モデルで、年齢(vs 40 – 64)・性別(vs男性)・慢性腎臓病(CKD)で層別化した入院後30日以内の全ての原因による再入院リスクは、65HR1.09 95CI1.05 – 1.13)、P< 0.001]、女性[HR1.1295CI1.07 – 1.17)、P< 0.001]、非CKDHR1.09 95CI1.05 – 1.15)、P< 0.001]で有意に高かった。

同様に、年齢(vs 40 – 64)・性別(vs男性)・慢性腎臓病(CKD)で層別化した入院後90日以内の全ての原因による再入院リスクも、65HR1.03 95CI1.00 – 1.06)、P=0.03]、女性[HR1.0695CI1.02 – 1.09)、P=0.001]、非CKDHR1.04 95CI1.00 – 1.07)、P=0.04]で有意に高かった。

 さらに、再入院したAKI患者は、「敗血症、急性腎不全、うっ血性心不全」などの非呼吸系疾患で診断される可能性が高かった。

結論:

COPDの急性増悪(AECOPD)で入院し急性腎障害(AKI)を発症した患者における入院後30日と90日以内の全ての原因による入院リスクは、AKI非発症患者よりも有意に高く、非呼吸器系の理由で再入院する可能性が高かった。 我々の知見は、AECOPDで入院した患者のAKI予防と治療が重要であることを示唆するだろう。

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