津軽地区の国保データによるNVAF有病率と抗凝固療法の傾向



PubMed URLhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32213724

タイトル:Trends in Prevalence of Non-Valvular Atrial Fibrillation and Anticoagulation Therapy in a Japanese Region – Analysis Using the National Health Insurance Database.

<概要(意訳)>

背景:

DOACは、非弁膜性心房細動(NVAF)患者の血栓塞栓症イベントの減少に効果的だが、NVAFの有病率とDOAC処方の傾向についてはほとんど知られていない。

本研究では、津軽地域におけるNVAFの有病率とDOAC処方の現状と傾向を調査した。

方法と結果:

青森県津軽地域における20145月から20175月までの4年間の年間データを国民健康保険データベースから取得した。

4074歳の対象におけるNVAFの有病率は、4年間に渡り、徐々に増加していた(2014年には1,094 / 57,452 [1.90]2015年には1,055 / 56,018 [1.88]2016年には1,072 / 54,256 [1.98] 2017年には1,154 / 52,341 [2.20])。

ワルファリンを処方されたNVAF患者の割合は減少し(2014年、2015年、2016年、2017年にはそれぞれ42%、33%、24%、21%)、処方されたDOACの割合は増加した(30%、42%、50%、57%)、および経口抗凝固薬(OAC)を処方されていない割合は減少した(それぞれ28%、25%、26%、2%)。

ただし、2017年にCHADS2スコア2点以上の17%はOACを処方されていなかった。

結論:

国保データを使用することにより、NVAFの有病率が2014年から2017年にかけて徐々に増加していることが分かった。日本の津軽地域では、DOACの処方が増加し、ワルファリンの処方が4年間で減少していた。

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