PubMed URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34016618/
タイトル:Application of 2021 American Diabetes Association Glycemic Treatment Clinical Practice Recommendations in Primary Care
<概要(意訳)>
目的:
ADA(米国糖尿病学会)2021の「2型糖尿病における血糖治療の薬理学的アプローチ」の基準を適用した場合、SGLT2阻害薬およびGLP-1受容体作動薬の使用が推奨される心腎疾患合併患者がプライマリケアの糖尿病患者に占める割合を電子健康記録(EHR)から特定することを目的とした。
方法:
ADA2021における血糖管理の基準を成人の2型糖尿病(T2D)患者13,350例のプライマリケアコホートに適用した。
結果:
全体コホート(13,350例)から「腎不全、腎移植、eGFR<15 ml/min/1.73m2」を除いた、12,860例の内、心不全合併は9.6%[1,278例]、CKD合併は16.5%[2,201例]、ASCVD(アテローム性動脈硬化症)7.2%[966例]、合併症無しは63.0%[8.415例]となった。
ゆえに、「SGLT2阻害薬またはGLP-1受容体作動薬」の使用が推奨される患者の割合は、33.3%(心不全合併、CKD合併、ASCVD合併)となった。
「SGLT2阻害薬」の使用が推奨される割合は、13.4%(eGFR≧30の心不全合併、eGFR≧30かつUACR>300mg/gのCKD合併)となった。
「GLP-1受容体作動薬」の使用が推奨される割合は、1.7%(eGFR<30の心不全合併、eGFR<30のCKD合併)となった。
「SGLT2阻害薬またはGLP-1受容体作動薬」の使用が推奨される患者の割合は、18.1%(eGFR≧30かつUACR≦300mg/gのCKD合併、ASCVD合併)となった。
Diabetes Care. 2021 May 20;dc210013.
結論:
ADA(米国糖尿病学会)2021の「2型糖尿病における血糖治療の薬理学的アプローチ」の基準をプライマリケアの糖尿病患者に適用した場合、SGLT2阻害薬およびGLP-1受容体作動薬の使用が推奨される患者の割合は、約3分の1を占めることが示された。