PubMed URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31869658/
タイトル:Skipping Breakfast Is Associated With Glycemic Variability in Patients With Type 2 Diabetes
<概要(意訳)>
背景:
2型糖尿病患者における朝食抜きと血糖変動を含む血糖パラメーターとの関連性については、未だ十分に理解されていない。
ゆえに本研究では、2型糖尿病患者の血糖変動を含む血糖パラメーターに対する朝食抜きの影響を調査することにした。
方法:
この横断的研究では、質問票を用いて、朝食抜きを含む生活習慣の要因を評価した。
また、HbA1cの平均[SD]、標準偏差(SD)と変動係数[CV = (SD / 平均HbA1c) × 100 (%)]の中央値[四分位範囲]を計算した。
結果:
317人(男性:180人、女性:137人)の患者の内、22人(6.9%)が朝食を抜いていた。
朝食を抜いた患者は、朝食を食べた患者よりも若かった(58 [±14.5] vs 67.4 [±10.1] 歳、p <0.001)。
朝食を抜いた患者の現喫煙率は、朝食を食べた患者よりも高かった(40.9 vs 11.5%、p <0.001)。
朝食を抜いた患者のHbA1cにおける平均HbA1c(7.7 [±1.3]vs 7.1 [±0.8]%、p=0.003)、SD(0.32 [0.17-0.85]vs 0.21 [0.14-0.35]、p=0.024)およびCV(0.04 [0.03-0.10]vs 0.03 [ 0.02-0.05]、p=0.028)は、朝食を食べた患者よりも高かった。
年齢、性別、BMI、糖尿病の罹病期間、運動、喫煙、アルコール摂取、総エネルギー摂取量、炭水化物摂取量、糖尿病治療薬で調整した重回帰分析により、朝食を抜くことは、平均HbA1c(β= 0.527、P = 0.006)とCV(β= 0.026、P = 0.001)に関連することが明らかになった。
また、BMIとアルコール摂取は大きな血糖変動に関連しており、運動は小さな血糖変動と関連していた。
これらの結果より、健康的な生活習慣は血糖変動と将来の糖尿病合併症リスクを減らすために重要であるという考えを支持している。
結論:
2型糖尿病患者が朝食を抜くことは、血糖変動を含めた血糖コントロール不良と独立した関連性が認められた。
2型糖尿病患者のマネージメントには、朝食を食べることを含めた生活習慣の改善が推奨されるだろう。